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戦いを前に
俺と凛はあの場所から何とか村に戻る事が出来た。
さぁ、戦いの準備をしないとな・・・。
巧「どうした?深刻な面持ちしてよ。」
俺「ん?そんなに変だったか?」
巧「まぁな。ってか、マジで暗いぞ~。」
俺「いや、なぁに。ただ考え事をしていただけさ。」
巧「ま、気にしてないがな~~。」
俺「・・・・・・・・・ハハハ・・・」
ホント、勘が良いよなぁ・・・あいつ・・・。
さて、狩りの準備は出来た。
だが、今は夜だ。
またデビルイスの話によると・・・デビルイスが砂漠の鳥達から聞いたらしいのだが、夜は全く活動をしないらしい。
俺もまた、あの連続狩猟の後で疲れた・・・。
俺にも、たまには休息は必要だな・・・。
――御主、狩りに望める気力は十分にあるようだの。
俺はまぁな。と言いつつ片手剣の点検をする。
俺の握っている片手剣の名前は創雷G【極】。特注品さ。
デビルイスの翼を使っている。だが、その翼は本来双剣用の素材だったんだ。
だが、俺が無理を言って片手剣に仕立てた。
形はデビルイスの翼と同じ形なんだが、翼膜にあたる部分を黄金の尖角で作ってある。また、柄を雷鳴竜の皮とゴム質の特上皮をブレンドした特製の皮で覆って雷を振るう者が感電しないようにしつつもその雷の力を何倍にも引き上げる事の出来る最高の一品にしたんだ。
実は・・・これには対になる武器があるんだが・・・それはまた後で話そう・・・。
そして、その後もデビルイスと話をしながら点検を終わらせた頃。
ルナが「おとうさ~~ん!ご飯だよ~!」と知らせてくれた。
・・・丁度良いな。
いつもの様に家族4人+αでテーブルを囲んでの食事。
だが、やはり戦いを前にしてでは、そう飯が喉を通らない。
巧「お~い。お前、飯を食わないのか~?」
俺「あぁ・・・ちょっとな。」
巧「・・・やっぱり、お前あの場所から戻ってきてから変だぞ?」
俺「なぁに、体調が良くないだけだ。少し散歩でもする。」
ルナ、ゼノ『行ってらっしゃ~い』
俺はお~う、と返事をしながら家を出ると、何を思ったか密林へと向かった。クエストは受けていない。デビルイス防具も着ていない。
密林に着くと、迷わずデビルイスとの決戦の地へと赴いた。
俺「・・・・・・・・・・・・。」
暫く無言のまま立ち尽くす。
あの決戦の名残は既に残ってない。
凛「やはりここに居たのか。」
俺「凛か・・・。」
凛もまた、俺の行動が読めるようになってきたのか・・・?
それとも、ただ単に俺の行動は単調過ぎるだけか?
凛「お前の行動は分かりやすいからな。私でも簡単に分かる。」
・・・どうやら、後者のようだ。
俺「ハハハ・・・やっぱりか・・・。」
俺は返事をしつつ、他の事を考える。
凛「明日は・・・必ず帰って来てくれ・・・。」
俺「そうだな。お前を抱きしめるのはその時にするよ。」
凛「なっ・・・・・・」
凛の顔が赤くなっていく。
俺は冗談だよ。と言いながらも本当にそうしてやるか。とも考えていた・・・。
俺「まぁ、大丈夫さ。あの龍を討伐して、皆にただいまと言うから。」
俺「・・・最後には、また笑うのさ。」
凛「頼んだぞ・・・。」
俺「ああ。さて、戻るとするか・・・。」
そうして、俺と凛は村に戻りそのままベッドに潜り込んだ・・・。